株式会社トドケール

2026.9.24

内製ツールではカバーしきれなかったメール室の課題。トドケール導入でたどりついた「真のDX」とは?

株式会社ローソンエンタテインメント

利用サービス:

  • 業種:その他

従業員数:1000名超

取材にご協力いただいた方
コーポレートサービス グループ 総務本部 副本部長 兼 総務部 部長 長谷川 大晃 様
コーポレートサービス グループ 総務本部 総務部 鈴木 洋子 様
コーポレートサービス グループ 総務本部 総務部 小寺 千尋 様
コーポレートサービス グループ 総務本部 総務部 鮫島 麻衣子 様

法人プロフィール
株式会社ローソンエンタテインメント
事業内容:音楽やスポーツ等のチケット販売(ローソンチケット)、CD・DVD・書籍・グッズの店舗・EC販売(HMV)をはじめ、エンタメイベントの企画、コンテンツ投資・開発、Webメディア運営などを総合的に展開。
URL:https://www.ent.lawson.co.jp/

同社では、フリーアドレスの導入やDX化による働き方の変化が進む流れの中で、荷物管理の運用も見直しが必要になっていました。そうした中で一度は見送られたのが、『トドケール』の導入です。当時は内製ツールを使用し「これで十分」と判断したものの、運用を続けるうちにいくつかの課題が見えてきました。

一度は見送った選択肢に、なぜもう一度向き合うことになったのか。内製ツール運用で表面化した限界を乗り越え、真の意味での「オフィスDX」に近づくまでの軌跡を伺いました。

--------------------------------------------------------------------------------

Q:総務本部やメール室の役割について教えていただけますか。

長谷川様: 総務本部の業務は、メール室や会議室などのオフィス環境の改善、従業員の福利厚生、防災関連(安否確認や災害への備え)、さらには働きやすさを考慮したICT機器の選定など多岐にわたります。荷物管理そのものはメール室が窓口となっており、現在はコアメンバー2名とリーダー1名の計3名体制で運営しています。

鈴木様:私たちメール室の業務は大きく2つあります。ひとつは社外から届く荷物の受け取りと発送の窓口、もうひとつは文房具など全社共通の事務用品の在庫管理・購入窓口です。特定の人しか対応できないという状態は極力避けたいと考えており、担当者が不在でも誰でも同じように対応できるよう、業務の平準化とマニュアル化に力を入れています。

1度目の検討と見送り
——フリーアドレスの導入で強まった「属人化」への危機感。しかし一度は見送りへ

実は同社が『トドケール』を導入したのは、「2度目の検討」を経てのことでした。最初に出会ったのは2023年。当時も前向きに検討したものの、このときは一度、導入を見送っています。経緯は、その最初の検討にさかのぼるところからはじまります。まずは当時の荷物管理が抱えていた課題から伺いました。

Q:まず、最初の検討の頃、『トドケール』と出会う前の荷物管理には、どのような課題があったのでしょうか。

鈴木様:以前は、荷物が届くたびに担当者が受取人の席まで直接届けるという方法で運用していました。ところが2023年にオフィスへフリーアドレスが導入され、社員の固定席がなくなったことで、「これまでのやり方では立ち行かない。今後はどう運用していけばよいのだろう」という課題が一気に浮上したんです。
加えて、当時は「運用の属人化」も大きな問題意識としてありました。特定の担当者しか手順が分からない状態を避け、誰が対応しても確実に荷物が届く仕組みを作りたい。そうした思いが、検討の大きな出発点になっています。

Q:そうした中で、初めて『トドケール』と出会われたのですね。

長谷川様:ちょうどその頃、私と鈴木が展示会に足を運んだ際に『トドケール』を偶然見つけました。最初は「こんなサービスがあるんだ」という好奇心からで、自社の課題に当てはまるかどうかは一旦置いて、まずはお話をお伺いしました。実際に荷物の量を算出していただき、お見積もりも取ったうえで、社内でも「これは良さそうだ」と、一度は前向きに検討したのを覚えています。

Q:しかし、その時は導入を見送られたと伺いました。理由は何だったのでしょう。

長谷川様:理由は大きく2つありました。ひとつは、ちょうどその頃、社内でノーコード型の業務効率化ツールを使える環境が整い、それを使って自分で自動通知の仕組みを作ってみたところ、思いのほかうまく動いてしまったこと。「これで十分なのでは」と感じてしまったんです。
もうひとつは、費用対効果の壁です。「自作ツールで十分対応できるかもしれない」という状況の中で、有料サービスを導入した際の効果をあらかじめ数値として証明するのは、ハードルが高かった。運用前に明確なROIを弾き出すのが難しいタイミングだったこともあり、結果として一度見送る形になりました。

運用で見えてきた課題
——内製ツールでの運用に限界。逆戻りしかけた「属人化」のリスク

Q:見送り後は、内製ツールでどのように運用されていたのですか。

鈴木様:実は、通知の運用は「2系統」に分かれていました。個人名宛の荷物は、内製した自動通知の仕組みで受取人にお知らせする。一方、部署宛・会社宛の荷物は、担当者が一件ずつ手作業でメールを打って通知する。この2つが併存する、いわば「二重管理」の状態でした。そこに紙の伝票の控えも並行して残していました。
自動通知のほうも手間がゼロだったわけではありません。個人宛の荷物では、受取人がどの部署に所属しているのかを社員リストで一件ずつ調べ、その部署のアドレスを探し出してコピー&ペーストする、といった手作業が日常的に発生していました。仕組みに乗らないものは、その都度メールを手打ちして送ることもあり、担当者ごとの負担が少しずつ積み重なっていました。

長谷川様:内製ツールで、通知を自動で送るという部分はカバーできました。ただ、写真付きの通知や、受取履歴をデータとして蓄積するような機能はありません。しかも、部署ごとの対応ルールや宛先の振り分けルールは、運用しながらどんどん複雑になっていきました。

Q:運用を続ける中で、どのような「新たな課題」が見えてきたのでしょうか。

鈴木様:まず、荷物の量そのものが増えました。オフィス回帰の動きが進んで出社する社員が増えたこともあり、会社に届く荷物の数が目に見えて多くなっていったんです。手作業でメール通知していた件数は、以前の1日数件から数十件へと膨らみ、宅配便と特殊郵便を合わせると、多い日には1日30〜40件にのぼりました。総務宛など通知していない荷物まで含めれば、実際の物量はさらに多い状態でした。

量が増えれば問い合わせも頻発します。その度に、過去の紙の伝票の控えを大量にひっくり返して探したり、配送業者の追跡ステータスを確認したりと、多大な手間と時間がかかりました。紙の伝票は半年分しか保管していなかったため、それ以前のものは社内では追跡ができませんでした。実際に、取引先からお借りしていた展示物の行方が分からなくなり、配送会社に追跡調査を依頼し、確認までにかなりの時間を要してしまったこともありました。

長谷川様:運用面でも支障が出ていました。内製ツールでは担当者ごとに通知を送っていたため、日によって送信者が変わり、受取人から「通知が見当たらないが、いつ送ってくれたのか」と問い合わせが来ることもしばしばで、「すでに送っています」と答えても、探しているフォルダが違うだけだったり、迷惑メールに振り分けられていたり……こうした非効率なやり取りが積み重なっていきました。

そして何より大きかったのは、ルールが複雑になるほど「どう対応すればいいのか分かるのは自分だけ」という状態に陥っていったことです。担当者個人の判断や運用に頼る部分が増え、まさに私たちが最も避けたかった「属人化」へと、運用そのものが逆戻りしかけていました。

鈴木様:受け取る社員の側にも、不便があったと思います。通知には置き場所の情報もテキストで入れていたのですが、写真なしでは直感的にイメージが湧きづらく、多くの社員はメール室まで来てあらためて時間をかけて自分の荷物を探すという状態でした。サインも記録も残らないため、「誰が・いつ・受け取ったか」という証跡もありません。結局、担当者に直接聞きに来ることになり、お互いに手間がかかっていました。

2度目の検討、そして導入へ
——「総務の情報はデータ資産」。意識の変化が導入の決め手に

Q:一度は見送った『トドケール』に、もう一度向き合うことになったきっかけを教えてください。

長谷川様:1回目の検討から約3年が経った2026年の初め、荷物量はさらに増え、内製ツールも結局は個人でしか管理できない、完全に属人的なものになっていました。そんな折、立ち寄った展示会で再びトドケールのブースを訪ね、「あの頃から何か変わりましたか」と自分から尋ねてみたんです。すると、サービスが大幅にアップデートされ、格段に使いやすくなっていることが分かりました。その話をすぐに社内へ持ち帰り、本格的な検討を再開しました。

Q:導入にあたっての最大のハードルは、やはり費用対効果だったのでしょうか。

長谷川様:そうですね。外部サービスを入れる以上、そこはどうしても注視しなければならない部分で、1度目に見送った際もここが最大のネックでした。
ただ2度目の検討では、私自身の意識が変わっていました。総務業界の有識者の方々のお話を伺う中で、「総務の情報こそ、データ化すべき資産だ」という考え方に触れたためです。目の前の作業時間を削減するという視点だけでなく、記録が蓄積されていくこと自体に価値がある——そう捉え直せるようになった。これが大きな転換点になりました。

Q:社内の合意形成は、どのように進みましたか。

長谷川様:社内で大きな反対はなく、比較的スムーズに進めることができました。データ化によって記録が資産として残るという価値に加え、将来的にはメール室のスペース自体を見直し、床効率を上げていきたい——そうした展望も併せて共有したところ、むしろ賛成の声のほうが多かったです。展示会でお話を伺ってから実際の運用開始まで、約1ヶ月という非常にスピーディーな立ち上げでした。

Q:新しい運用に際し、全社に向けて説明会などは行いましたか。

鈴木様:特に説明会は開いておらず、社内イントラの掲示板で一度お知らせした程度でしたが、運用開始後も大きな混乱はなかったように思います。

鮫島様:特別な説明会はなかったのですが、鈴木が、普段イレギュラーな対応が多い部署に対して「今後、運用体制がこう変わる」という部分を、事前に一つひとつ丁寧に説明しに行ってくれていたのを覚えています。

長谷川様:導入にあたって大きな反対もなく、スムーズに受け入れてもらえたのは、ここにいるメール室のメンバーが日頃から丁寧に社員とコミュニケーションを取ってくれていたおかげだと思っています。社員とメール室の間にすでに信頼関係が築かれていたからこそ、新しいことを始める上での壁がなかった。本当にありがたいことだと、メンバーには感謝しています。

導入後の変化
——システムに運用を合わせ、自社の「ベストプラクティス」を確立

Q:導入後、具体的にどんな変化を感じましたか。
鈴木様:
導入後2ヶ月間はメンバーで毎日ミーティングを行い、荷物のサイズや種類ごとに分かりやすく配置を工夫したり、細かい運用改善を重ねたことが、スムーズな定着につながりました。サインをもらう際のやり取りがきっかけで、これまで話さなかった社員との間に会話が生まれ、メール室でのコミュニケーションが活性化するという嬉しい効果もありました。現在では荷物の大小にかかわらず、すべての荷物を一度メール室で受け取り、サインをしてもらう運用に統一しています。

Q:実際お使いになられて、特に「便利だな」と感じていただけたのはどんな機能ですか。

鈴木様:まず、専用ドメインから通知が届くようになったので、「送った・送っていない」の行き違いがなくなったのは非常によかったと思います。また、お問い合わせ番号を意識して活用するようにしてからは、番号でも宛名でも検索がすぐにヒットするようになって、確認作業がぐっと速くなりました。

鮫島様:私はリマインド機能が非常に便利だと感じています。サインが済んでいない荷物は、朝の空いた時間に目視で確認して、自動でリマインドメールを送るようにしています。件数自体はそれほど多くないのですが、常に1件くらいは残ってしまいます。通知の文面も工夫していて、「受け取り済みの場合でも、サインが完了しないとクローズできないため、恐れ入りますがメール室までお越しください」といった一言を添えるようにしています。

Q:写真機能は、どのように活用されていますか。

鈴木様:荷物が複数口あるときは、まず全体が分かる引きの写真を撮って、そのあとに宛名ラベルを撮るようにしています。受け取り側はサムネイルの1枚目を見るだけで「複数届いているんだな」と直感的に分かるので、取り違えの防止にもつながっています。

小寺様:似たお名前の社員が複数いる場合、思い込みで別の方に渡してしまいそうになったこともあったのですが、宛名ラベルの写真をきちんと確認することで、誤配送を防げるようになりました。文字の通知だけだと見落としてしまうような細かい情報も、写真があることで正確に伝えられるようになったと感じています。


Q:導入後、社内での反応はいかがでしたか。

長谷川様:実は、第一四半期に、メール室のメンバー3名が社内で表彰されたんです。これは、社内でチャレンジした取り組みを表彰する制度なのですが、数多くのエントリーから本取り組みが受賞したのは、『トドケール』の導入だけでなく、新しい運用の設計や定着に向けたメンバーの工夫が社内で評価されたということ。これは私自身も、非常に嬉しく感じました。

Q:そうだったんですね。おめでとうございます!あらためて、今回の取り組みを振り返って、もっとも大きな収穫は何だったとお考えですか。
長谷川様:
荷物管理のやり方は、正直なところ会社によってかなり違います。世の中に「これが正解」という共通のお手本があるわけではないんですよね。ですが今回『トドケール』を導入し、システムに我々の運用を合わせていく中で、結果的に自分たちなりの「スタンダードな運用」、つまり当社にとっての「ベストプラクティス」に近いものができあがってきたと感じています。導入をきっかけに、荷物の運用そのものを見直す機会がたくさん生まれました。その意味で、このツールは単なる業務効率化の道具というより、荷物管理のDX化に向けてマインドシフトを促してくれるツールだったのではないかと思っています。

今後の展望とアドバイス
——デジタライゼーションの先にある、オフィス全体のDX

Q:今後、この取り組みをどのように活かしていきたいとお考えでしょうか。

長谷川様:今回の取り組みでは、荷物情報をデータ化するデジタイゼーションから始まり、そのデータを活用して運用そのものを見直すデジタライゼーションの段階まで進んできたと感じています。ゆくゆくは、さらに広い意味でのオフィスDXにつなげていけると考えています。
具体的には、『トドケール』によって蓄積されるデータを、オフィスの床効率、つまりスペース利用の最適化に活かしたいと考えています。正確な荷物量や利用実態を把握することで、現在メール室が占めているスペースが適切なサイズなのかを検証し、将来的にはスペースを縮小して、執務席や会議スペースなどに有効活用することを目指しています。

Q:最後に、同じように荷物管理で悩む企業の担当者へメッセージをお願いします。

長谷川様:費用対効果を、目の前の作業時間の削減だけで見るのではなく、荷物量や受取状況などの記録を蓄積し、今後の運用改善に活かすための投資として捉えると、導入すべきかどうかを判断しやすくなるのではないでしょうか。
最初は、外部サービスを入れることで費用対効果が出せるのか、総務の自己満足で終わらないかと悩むかもしれません。しかし、荷物管理は毎日行う業務であり、そこから得られる記録は、運用の見直しやスペースの検証に活用できます。導入後、現場の工夫とコミュニケーションを重ねることで、業務の効率化だけでなく、オフィス全体のDXにもつながるのではないでしょうか。


本日はインタビューの機会をいただきましてありがとうございました。
株式会社ローソンエンタテインメント様の今後のご活躍を祈念しております。

業務改善に役立つ資料をご用意しております

トドケールでは荷物の受け渡しの改善を通してお客さまの業務負担軽減に繋がるソリューション開発に取り組んでおります。
今お困りの状況にお役に立てることがあるか・既存のフローにどうアレンジできるかなどのご相談にもお答えいたします。
まずはお気軽にご連絡ください。

導入事例トップにもどる

まずは、お気軽にお問い合わせください